観衆の目の前のステージで砂が魔法に変わる

イリナ・ヤハブのサンドアートはそれだけでも素晴らしいものですが、観衆の目の前で作品がライブで創作され姿を変えていく様子は息をのむ光景です。

光に照らされたサンドテーブルの上でイリナは「魔法を見せます」。イリナの頭上に置かれたビデオカメラが立ち現れる作品を魅惑された観衆の前の巨大なスクリーンにライブで映し出すとき、観衆は彼女の創作を通じて彼女と一体になります。

公演の際に、イリナは最大限の力を出して創作に当たります。

リクエストがあれば、イベントの趣向に合わせた新たな作品を描きます。サンドアートは”間違い”の余地のない複雑で繊細な芸術様式です。一粒一粒の砂がスクリーン上に映し出されます。そのため、イリナはスムーズに流れるようなしっかりとした確かな動きを通じて、優美で自然な流れをもった作品を生み出します。

「これらの公演では、私は間違いを犯す余裕がありません。」とイリナは言います。「止まったり、ためらったり、削ったり、直したりすることはできません。

音楽に合わせて先に進まなければなりません。常に音楽の調子に合わせなければなりません。私は絵筆と同じように感情を使うのです。手の動きは愛撫に似たところがあり、ときには完全に見えていないこともあります。というのは、描いている最中にはどんな結果になるかは私にも分からないからです。テーブルから手を放したときに初めて描かれているものを目にします。そして次の瞬間にはその続きを描いているのです。」

その体験は作品の性格や内容に合わせて選ばれたサウンドトラックによってさらに高揚します。イリナはサンドアートをダンス芸術になぞらえます。彼女の両手は音楽のリズムとともに動きます。その結果、魅惑的であると同時に驚くべき効果が醸し出されます。